マーケティング活動の最適化は、マーケターにとって最大の関心事かと思います。

AdRollでは、購買ステップの入り口から出口までを一繋がりに考えることでマーケティング活動全体を通じた正しいROI(投資費用対効果)を割り出すことができる「フルファネル・マーケティング」について、その考え方と手法を紹介した「フルファネル・マーケティングガイド」を1月に公開しました。

このガイドではマーケティング施策をフルファネルで見るべき4つのポイントをお伝えしています。本ブログでは、レポートから特に重要な部分を抜粋してお伝えします。

そもそもなぜ、フルファネル・マーケティングが重要なのでしょうか?オンライン、オフラインに関わらず、マーケティングにおける購買ステップは大きく3つの層に分けることができます。

  1.        認知を獲得し、新規見込み顧客をWebサイトに誘導する(発掘:ATTRACT)
  2.        訪問者を顧客に変える(転換:CONVERT)
  3.        獲得した顧客のLife Time Value(顧客生涯価値)を向上させる(拡大:GROW)

一人のユーザーという切り口で見た場合、上の層にあたる「発掘」から下の層にあたる「拡大」のステップまで、ユーザーの行動は分断されず一つに繋がっています。分断されているとしたら、コンバージョンをせずに各ステップで滞留したままというケースです。

 

購買行動を分断しない「フルファネル・マーケティング」で、継続的な顧客化を促進

モノ(やサービス)を購入するという購買行動の各場面において、消費者は自身の興味度合いやタイミングに応じた適切なアプローチを求めています。一方、企業サイドのマーケティング施策も各ステップで個別のターゲットユーザー像と目的を設定しています。両者がクロスすることで、購買意欲を高め、見込み顧客を顧客へと育成することができるのです。

さらに購買行動の各ステップにおける適切なマーケティング施策によって、企業はユーザーの購買行動を分断することなく、継続的な顧客化(顧客のリピート化)を促すことができます。これがフルファネル・マーケティングの考え方です。

そのため、フルファネル・マーケティングを効果的に実行するためには、購買ファネルの各ステップにおける施策ごとに、目標と目的を設定することが必要です。

 

「ユーザー層」ではなく「一人のユーザー」ための施策を

極端な例ですが、ビジネスゴールとして「売上前年度比30%アップ」という目標が課せられたとします。あなたは現在の顧客単価をもとに目標を達成するための数値を試算し、既存顧客のアップセルやクロスセルだけでは難しいという結論に至りました。そこで、新規顧客の獲得を狙うことにします。

新規顧客の流入が目的ですから、セールやメルマガ登録プレゼントといった情報で新規会員登録を促し、KPIを「メールマガジン登録数」に設定したと仮定しましょう。ただし大枠のビジネスゴールは「売上前年度比30%増大」ですから、これだけではビジネスゴールに貢献することはできません。

そこで、上位ファネル向けの施策で発掘(ATTRACT)したユーザー層へ向けて、次に購入を促すための施策を実施します。例えば一度訪問したサイトを広告表示する、カートに入れたままの商品があることをメールでお知らせするといった施策です。

先述のとおり、ターゲットユーザー層の興味レベルや情報収集の活動度合いは個々に違います。複数のマーケティング施策を実施したとしても、それは個々のユーザーに向けて実施されたことにはなりません。本来必要なのは「商品をカートに入れたままの層に対する施策」ではなく「Aという商品をカートに入れたままのBさんに対する施策」であり、重要なのは「買い忘れ商品」を「興味の度合い」に応じて効果的にユーザーに伝え、最終購買行動を促す必要があるということです。

 

購買行動を一繋がりに捉え、マーケティング全体を最適化

このように、ユーザーの購買行動の各ステップにおける効果を一つに繋げて捉えることができるソリューションこそがフルファネル・マーケティングです。フルファネル・マーケティングは、個々のステップ別の施策をファネルの入り口から出口まで繋げて考えることで、マーケティング活動全体を通じた正しいROI(投資費用対効果)を割り出すことができます。まさにマーケティング全体を最適化するためのソリューションなのです。

反対に「全ての段階で同じ評価指標を設定する」というケースはどのような結果を招いてしまうのでしょうか。

  •         本来マーケティング投資をしなくとも顧客化する層へ、過大な投資をしてしまう
  •         購買を醸成(nurturing)すべきタイミングで、適正な投資ができていない
  •         ビジネスゴールに寄り添わないマーケティング施策の実行や結果に陥る

こうした課題を解決する方法の一つに、オンラインからオフラインまでのあらゆる顧客接点を組み込むマルチ・タッチ・アトリビューション(MTA)がありますが、MTAには導入のための費用や労力がかかりすぎるというハードルがあります。そこでAdRollがオススメしたいのは「オール・オア・ナッシング」の考え方から脱却してみるということです。

 

購買行動の各ステップで設定すべき評価指標

MTAに多大な費用と労力をかけずとも、ファネルの各段階で的確なKPIを設定することによって、マーケティング活動全体の成果を正確に評価することができるようになります。例えばファネル上部[ATTRACT]で実施されるキャンペーンでは、Webサイトへの新規訪問数とその質にフォーカスすべきです。一方、ファネル下部[GROW]では、Return on Investment(ROI)やCost Per Acquisition(CPA)、LTVが意味のある評価指標となります。

このように、評価指標の細分化はマーケティング活動の成功に不可欠です。AdRollでは、明確な定義のもとに設定した9種類のKPIをどのように使い分けるべきかについて「フルファネル・マーケティングガイド」で提言しています。各段階において効果的に活用できるAdRollのソリューションも合わせてご紹介していますので、ぜひご覧ください。

【9つのKPI】

  •         New Site Visitors:キャンペーン開始後にWebサイトへ新しく訪問した人の数
  •         Quality of New Visitors:Webサイト滞在時間・閲覧ページ数によるエンゲージメントを指標とする、訪問者の質
  •         Number of Conversions:キャンペーンにおけるコンバージョン数
  •         Attributed closed deals and new sales:広告キャンペーンによって誘導され、取引が成立した顧客の数
  •         View-through conversions(VTC):広告を(クリックはせずとも)見たことによってコンバージョンした人の数
  •         Lift on retargeting:キャンペーン開始後に増加したプール(訪問顧客数情報の蓄積)
  •         Cost Per Acquisition(CPA):キャンペーン全体にかかった費用を合計コンバージョン数で割った数値
  •         Return on Investment(ROI):キャンペーンで発生した収益の総額を総費用で割った数値
  •         Lifetime Value(LTV):一人の顧客が生涯でそのWebサイトに費やす純利益

今回ご紹介したようなフルファネル戦略の実施によって、マーケティング担当者は広告の取り組みを多様化し、カスタマージャーニーのあらゆる段階で顧客を“捉える”ことができるようになります。 正しいKPIの設定によって成果を的確に測定することで、マーケターはキャンペーンを最適化し、自社のビジネスを成長させる方法を学ぶことができるのです。

本記事内でご紹介したAdRoll製品へのお問い合わせはこちら

このレポートの全容はこちらをチェックください。ご興味、ご質問がある場合はお気軽にAdRollへご連絡ください。