多くのデジタルマーケターにとって「アトリビューション」は、重要性を認識していながらも導入に踏み切れない、悩ましい存在ではないでしょうか。確かにアトリビューションの仕組みは一見すると複雑で「最初のクリックと最後のクリックどちらを測定すればいいのか」「ビューも測定すべきなのか」など考えるべきことが多くあり、導入へのハードルを感じる人が多いこともうなずけます。

急速に注目度が高まるアトリビューション
AdRollが2017年5月に発表した調査(State of Performance Marketing Report 2017)では、1,050人のマーケターのうち85%がアトリビューションを「不可欠」「とても重要」と回答しました。同様の回答が前年(2016年)の調査で35%だったことを考えると、アトリビューションへの関心が急速に高まり、広告効果測定への認識が転換点を迎えていることが分かります。

アトリビューションへの関心が高まっている理由
1. 戦略的な予算配分のために、広告施策への正当な評価が不可欠
「コンバージョンに広告がどのくらい貢献したか」という分析が間違っているということは、その分析結果を起点とした適切な予算配分ができないことを意味します。つまり戦略的な予算配分のためには、広告のコンバージョン貢献度に対する正当な評価が不可欠です。
2. テクノロジーの進歩によってあらゆるオーディエンスデータが把握可能に
テクノロジーの進歩によって、現在ではあらゆるタッチポイントにおけるオーディエンス行動の把握が可能になりました。テクノロジーがマーケターの「理想」に追いついたことによって、把握可能となったオーディエンス行動をマーケティング活動に最大限に生かすことが、マーケターの急務となっています。

本ホワイトペーパーでは、そのような背景の中でもいまだ主流となっているラストクリックによる広告効果測定について「ラストクリックだけに依存するのではなく、他の手法と組み合わせるべき」と提唱し、その理由を以下のように整理しました。

「ラストクリック」と他の手法を組み合わせるべき理由

・「広告をクリックする人」は全体の16%
・ラストクリックでは「広告がなくても購入するようなユーザー」が見つかりやすい
・購入(クリック)前に実施されたのマーケティング施策の効果が正確に測定されない

ラストクリックによる広告効果測定は、便利だからこそ生き残っているわけですが、他の手法と組み合わせることで精度はさらに高まります。
広告をクリックするのはユーザー全体のわずか16%、そのまた半分の8%がディスプレイ広告における全クリックの85%を占めていると言われています。つまり、ラストクリック・アトリビューションが追跡できるのは、この「ナチュラルボーンクリッカー(生まれつきクリックする人)」と呼ばれるグループだけなのです。

 

 

視点を変えるとラストクリックによる広告効果測定は、元々購入する可能性が十分に高いユーザーを見つけやすいという特徴があると考えることができます。しかし本来広告というのは、放っておけば購入しなかった層に対して、広告に触れることで製品やサービスの購入を検討させるという目的をもっているはずです。

それに対してラストクリックによる広告効果測定では、最後のクリックだけが購入に貢献したものと見なされ、購入前に実施されたその他のマーケティング施策の効果は無視されます。つまりラストクリック以前に購入者が触れたメッセージも、購入ブランドに関するコンテンツとの接触も、測定されないのです。この状況は、購入に対するパブリッシャーの貢献度が正当に評価されない恐れがあると言えます。

「アトリビューションブレンド」:ビューとクリックの両方を測定

「アトリビューションブレンド」とは:
購入前の広告のビューとクリックの両方を顧客タッチポイントに織り込みます。
クリックに基づく測定のシンプルさと即時性を保持しながら、ビューの累積効果を考慮した指標です。


最後のクリックを生み出したタッチポイントにとどまらず、すべてのデジタルポイントを 把握し、タッチポイントとコンバージョンの関係性を理解するため、クロスチャネルのカ スタムアトリビューションモデルに投資しましょう。さまざまなカスタムモデルをテストして、 オーディエンスの行動に大きく影響するタッチポイントのいちばん正確な見取図をもた らすモデルを見つけましょう。

この「アトリビューション・ブレンド」に関するビューがコンバージョンに及ぼす影響を測定するA/Bテストのケーススタディや「顧客タッチポイントがコンバージョンに貢献したと判断できる期間」(貢献度をより正確に把握するために考慮すべき変数)を表す「ルックバックウインドウ」という係数について、業種ごとの特徴を考慮した独自のリストを『AdRollガイド:「アトリビューションブレンド」を使った効果測定』レポートにまとめています。「広告を見ること(ビュー)が顧客の行動に影響する」ということは、すでに広告主の皆さんもご存知からと思います。そこからさらに一歩踏み込んで、ビューとクリックの組み合わせによる広告効果の正確な見取図を作成するために、ぜひご参考までにご一読いただければ幸いです。

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