近年著しく発展しているアドテクノロジー(以下アドテク)は、これまでの広告の在り方を変え、データドリブンのマーケティング施策の実現をより身近にしました。一方で、進化するテクノロジーや市場のニーズとは裏腹に、アドテクユーザー(=消費者)であるマーケターの考える「広告への期待」と、広告を受け取る側である「ユーザーの広告への反応」にギャップを指摘する声も聞かれるようになってきました。

AdRollは、改めてマーケターとユーザー、そしてそれを支えるテクノロジーソリューションは、どのような関係性を築くべきかという原点に立ち返り、ユーザーが普段インターネット広告とどのように接し、そしてなにを感じているのかを問いかけてみました。広告出稿業務に関わるマーケティング担当者200名およびインターネット広告ユーザー1,000名を対象に調査を実施し、インターネット広告に対する課題と展望についてまとめた「消費者リサーチ2017」を2017年2月に発表しました。

マーケターのリテンション(既存顧客維持)施策を分析し、どの程度「リターゲティング広告」が活用されているのか、マーケターが期待する広告の効果とは何か、そしてマーケターの多くが設定するKPIとユーザーの意識のギャップについて言及した上で、ではこの課題をどう解決していくべきなのかをレポートにまとめいています。

マーケターの考える「ユーザーに響く広告」と「ユーザーがクリックする広告」には差異があり、数あるマーケティング施策の中の一つである「ディスプレイ広告」だけを見ても、マーケターと消費者の意識の溝を埋めていく必要があるとAdRollは考えます。

多くのマーケターが現状、「ユーザーリーチ数」や「クリック数」をKPIにしていることで、ユーザーの約1割のみに集中したコミュニケーションを取っているということになり、広告が新規潜在ユーザーの流入のきっかけとならないことはもちろん、新規顧客の逓減によるビジネス成長の鈍化に頭を悩ませることになっているのでは無いでしょうか。

この状況に対して、本調査をさらに読み解いていくと、クリックコンバージョンだけでは計れないネット広告の効果が明確となり、中長期的かつ全体的な最適化のためには「購買行動の直前にクリックした広告=ラストクリックだけを評価してPDCA を回す」こと以外の施策を持つことが重要だということがわかりました。

しかし実際には多くのマーケターは未だ購買行動の直前にクリックした広告=ラストクリックだけを評価してPDCA を回す」ことに集中してしまっており、次のステップには踏み出せていないのではないしょうか。本調査によると、マーケターの約半数がアトリビューション分析に代表される間接的な効果指標計測を実施した経験がないまま現在に至っています。つまり、ラストクリックのみを KPI にして施策を継続しているマーケターが半数以上いるということです。しかしその一方で、このままでは新規顧客の獲得における限界費用の上昇や、新規顧客獲得の母数となる潜在顧客層そのものが枯渇してしまうという危機感も、業界全体に広がり始めているようです。

マーケターの約半数は、インターネット広告に「新規顧客の継続的な確保」を期待しています。この期待に対し、これまでの調査結果から「ラストクリック依存からの脱却」という一つの答えが見えてくるのではないでしょうか。ラストクリック以外のKPI設定と、それを実現するためのテクノロジーソリューションの見極めが、これまで向き合ってこなかった9 割のユーザーと向き合い、成長の頭打ちから脱却することの第一歩になるはずです。

マーケターを始め、デジタルマーケティング業界全体全ての方に、ご一読いただけると幸いです。
Consumer Research 2017 Reportはこちらをご覧ください。その他、AdRoll製品へのお問い合わせはこちらへどうぞ。